大学や専門学校を卒業した人材を正社員として採用し、派遣先に配属する、株式会社平山の「新卒派遣サービス」。その特徴は、「抜群の定着率」と「充実の研修制度」にあります。
まず「定着率」に関しては、製造派遣の定着期間が平均1.3年なのに対し、新卒派遣の定着期間は平均4.9年です。定期的な面談のほか、ひとり立ちをサポートする教育制度「ソロフライトプラン」、パソコン研修など、配属後のアフターフォローを徹底していることもあり、その定着率は他社の同サービスに比べても圧倒的です。
一方、「研修制度」に関しては、入社式翌日から約1ヶ月間、ビジネスマナーや製造の基礎を座学で学ぶ研修や、安全衛生教育や工具を用いた作業訓練といった実技研修など、新卒生に特化した研修を実施。製造現場にスムーズに適応するために必要なスキルを教育した上で、お客さまの現場に派遣しています。具体的な実績としては、2021年度は平山HD全社で444名の採用を達成。自動車メーカーや半導体メーカー、製薬メーカー、農業用トラクタメーカー、製紙メーカー、製菓メーカーなど、計68社に新卒生を派遣しました。
平山が「新卒派遣サービス」をスタートさせた理由や目的、採用や研修、フォローアップのポイント等について、新卒採用チームへ伺いました。

「新卒派遣サービス」の特徴

「新卒派遣サービス」はいつ頃から、どのような理由でスタートさせたのでしょうか。
平山が初めて新卒を受け入れたのは2007年です。当初は高校生・専門学生を中心に採用活動を行っていましたが、2011年より大学卒の採用も開始いたしました。2021年には406名の新卒を受け入れました。新卒採用を始めた背景としては、現場経験のある管理者の育成を検討したことが挙げられます。

顧客が中途派遣ではなく、新卒生を求めるのにはどのような目的・背景があるのでしょうか。
「職場が3Kで定着に問題を抱えている」「企業の若い層(20代~30代)が少ない」「新卒を採用したくても、なかなか希望の人数が採用できない」といった悩みを抱えた企業様が多いです。また、「若く良い人材を多く抱え、平山で教育して輩出していきたい」という弊社の社長の考えに共感いただいている企業様も少なくありません。

他の製造派遣サービス会社と比較した場合の、平山の強みについて聞かせてください。
日本全国の高校・専門学校・短大・大学、合わせて約2700校にアプローチをしている点、また、学校の先生との間で、しっかりとしたパイプ作りができている点です。実際、新卒生の約7割は、先生方のご紹介をきっかけに入社しています。

採用について

新卒採用チームはどのような観点で就職活動生を採用しているのでしょう。
現場で働くスタッフは、弊社の一番の営業パーソンだと思っています。スタッフがまじめに勤務すればお客様の平山に対する評価が上がる。だからこそ、まじめにコツコツと仕事に取り組むことができる学生を採用しています。応募経路としては、平山の管理・教育体制に共感いただける学校からの紹介を受けて、採用面接を受ける学生が非常に多いのが特徴です。

顧客企業からのニーズが特に高い人材像について聞かせてください。逆に、就職活動生の志望理由にはどのようなものが多いのでしょうか。
企業様からのニーズが高いのは、元気で明るい方、コミュニケーションが取れる方です。
一方、学生の志望理由としては、「モノづくりが好きだから」というものが一番多いです。「思い返せば図工の授業が好きだった」「プラモデル作りが趣味」という声もよく聞きます。

新卒生と顧客企業とのマッチングはどのように行なっているのでしょうか。ミスマッチを防ぐための仕組みや、特に重視するポイントについて聞かせてください。
採用時に就業希望地域について確認し、本人の要望にできるだけ近いところで勤務できるようにしております。また、配属後に携わる可能性のある業務内容に関しても事前に伝え、本人の納得を得たうえで入社してもらっています。

研修について

入社式翌日から始まる研修では、どのような観点に基づいてメニューを作っているのでしょうか。
「ヒューマンスキル」と「テクニカルスキル」の2つの観点から教育内容を考え、【理解→実践→習熟→評価】という流れで新卒の習熟を図っています。「ヒューマンスキル」に関しては、社会人としての礼儀やマナーの習得が仕事をする際の基礎になると考え、挨拶や返事、報連相、勤務態度について座学研修はもちろん、生活態度についても常にフィードバックし必要に応じて指導するようにしています。
「テクニカルスキル」に関しては、製造業に従事上で必要不可欠なS(安全)Q(品質)C(コスト)D(納期)について、座学やKYT(危険予知訓練)、事例研究、作業訓練を通して体系的に理解をさせることに重点を置いています。

研修で特に工夫されている点、課題に感じている点について聞かせてください。
仕事に対するモチベーションを高めるための「仕掛け」をつくることです。一人一人に積極的に声を掛け、きめ細かにフォローしながら研修を行うようにしています。課題としては、いかにして研修の理解度をより一層高めていくかという点が挙げられます。新卒社員へのフィードバックを「見える化」し、研修の効果を高めていきたいと考えています。

フォローアップ・成功事例

配属から二週間後、1ヶ月後、3ヶ月後、半年後のアフターフォローでは、どのようなコミュニケーションを取るのでしょうか。
従業員のフォローについては、主に管理担当者が対応しております。具体的には、配属から1ヶ月間は毎日のように会いに行ったり、連絡を取ったりしています。それ以降の3ヶ月後、半年後については、従業員に合わせた会い方や連絡の取り方をしていきます。連絡を取る頻度を変える等の工夫もしています。また、月に1回は管理担当者との面談の時間を設け悩み等ないかヒアリングも行っています。
各担当エリアに常駐のカウンセラーもおり、必要に応じてカウンセリングを実施するなど、メンタルケアも重視しております。

新卒派遣サービスが、顧客が抱える課題や悩みの解決につながった事例があれば聞かせてください。
自動車部品を製造している企業様から、事務員の採用に関するお問い合わせをいただいた際、新卒社員にWord・Excelのスキルを約1ヶ月教育したうえで、配属いたしました。この社員はコツコツと練習を積み重ね、スキルアップを図っていたようです。企業担当者が本人の人柄と真面目さを気に入ってくださり、事務員の欠員が出た際は弊社にだけ声をかけてくださるようになりました。

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