製造部門における感染対策の実情 −平山社員へのアンケート結果より−

2020年の初頭から始まった、新型コロナウイルスへの感染拡大。1年余りの間に、2回の緊急事態宣言による「自粛」が行われ、テレワークが推奨されてきました。しかし、製造部門におけるテレワークは難しく、「感染対策を充分に行いながら工場を稼働させている」ところが大多数です。株式会社 平山の社員の派遣先も多岐にわたりますので、それぞれの「工場」ではどのような対策が取られているのか、社員アンケートからその実情を探ってみました。

派遣先の工場における「感染対策ルール」について

まず、工場内全体での「感染対策」はルール化されていますか?という問いに対しては、回答者15名全員が、何かしらの感染対策ルールがあると回答しています。

具体的には、朝、昼、帰宅時の検温およびその記録、社内に入る際には検温とアルコール消毒を行うほか、非接触の検温機ゲートが設置されている工場もありました。また、入職が決まったら、入職日2週間前からの検温実施、入職前のPCR検査の実施などを行う工場もあるようです。
こうした「感染対策ルール」が施行されるようになったのは、やはり新型コロナウイルス感染が拡大し始めてからです。もともと、何らかの感染対策ルールが決められていた工場もいくつかありましたが、新型コロナウイルス感染拡大により、さらに細かいルールが追加されてきたようです。
ただ、こうした「感染対策ルール」が施行されるようになった時期には、多少の違いがありました。2020年4月や5月以降とする回答もありましたが、2020年10月以降からという回答もありました。

日本全国でみると、感染が拡大した時期には地域によって違いがありましたが、株式会社 平山では、関東近郊を中心に、北は岩手(北上)から西は山口(下関)まで、20の拠点(9支店、10営業所、1出張所)がありますので、派遣先の状況も地域によって差が生じた様です。
また、こうしたルールを取りまとめる責任者というのも多くの人が集まる場所には必要ですが、15名中14名が「派遣先の工場には『感染対策責任者がいる』と回答しています。ただ、その内訳としてはいろいろなパターンがありました。具体的には、人事部または総務部、工場長など製造部の責任者、事業所長などが多いようです。中には、通常では安全衛生関連の業務をしている⽅が、新型コロナウイルス感染対策としての責任者も兼ねている、というところもありました。

「感染対策ルール」はどのように周知されているのか

では、こうした「感染対策に向けたルール」を、どのように工場内の社員または派遣社員へ周知しているのかという問いに対しては、朝礼や朝の全体放送で毎朝周知するとともに、休憩所やタイムカード打刻場所への掲示物での周知がなされているようです。中には、派遣元へ周知した上で派遣スタッフへ周知するところや、休憩中に食堂や喫煙所にて飛沫感染対策を守るように巡視をするところもありました。
感染対策は、ルールを決めただけでは意味がありません。工場全体、企業全体でのルール遵守を徹底することで初めて、大きな意味をもちます。工場の状況に合わせて決められたルールを、一人ひとりがしっかり守ること、まずはこれが重要ではないでしょうか。
しかし、守るべきルールにはそれぞれ、何かしらの意味があります。そこで、工場内(あるいは社内)にて、『感染対策』に関する研修会などは行われていますか?と質問してみました。すると「実施している」という回答が7名、「実施していない」という回答が5名、不明だったのが3名という結果になりました。

新型コロナウイルスに限ったことではありませんが、「感染源」となる病原体は何か、どうすれば感染を防ぐことができるのかなど、正しい情報を知ることが大切です。これらをしっかり理解していれば、自らの行動として示していけるのかもしれません。

派遣先企業のルール、平山のルール

株式会社 平山社内にも、「感染対策ルール」はあります。そして派遣先の企業様、工場の中にもそれぞれの状況に応じたルールがあります。では、弊社に所属して派遣先企業(工場)へ派遣される場合、どちらのルールに従うべきなのでしょうか。
派遣先による『感染対策ルール』に対し、どのように取り組むように指導されていますか?という問いかけに対しては、基本的には、派遣先のルールを優先する、あるいはより細かい(詳しい/厳しい)方に従うという傾向がみられました。
中には派遣先により、発熱時の対応(待機日数など)が違うため、派遣先に合わせて対応するという回答や、感染者発生地域への外出を自粛するとともに、やむを得ず県外へ行く場合や、県外の方との接触時には、報告書の提出と14日間の待機という非常に厳しいルールが定められているところもありました。当然ながら、こうした厳しいルールにも、平山の派遣社員たちは従っています。自らの行動が周囲にどれだけの影響を与えるのか、常に考えて行動できる人間性も身に付けているためです。

Afterコロナの世界に向けて

今回のアンケートでは、最後に今後、Afterコロナと呼ばれる状況になったとき、社内や工場内での『感染対策』は変わってくると思いますか?という質問をしています。これに対しては、変わらないが5名、⼀部は変わるが感染対策は残るが5名、変わるが4名となりました。

どこを基準と考えるかにもよりますが、「⼀部は変わるが感染対策は残る」とした5名は、次のような記載をしています。
● 検温してからの入場の当たり前化や、インフル同様に感染時の休暇義務などがルール化されると感じている
● 新規入職者にはワクチンなど確立後はワクチン接種の義務化、PCR検査をした上での入職、インフルエンザの様に予防接種などに追加される等が考えられる
● 現在の過剰な部分は多少緩くなったとしても、最低の基準は残っていくと思う
● 製造部門については、PCR検査の定期導入、検査キット購入による体調不良者への即時検査対応等が行なわれる可能性が考えられる
また、ワクチンが完成したのちは接種が義務付けられ、未接種者の入職を断る派遣先も出てくるかと考えるという回答もあり、Afterコロナの世界を見据えた対応も視野に入れていることが分かりました。

まとめ

今回のアンケート結果からは、派遣先企業様における、平山社員の姿を垣間見ることができました。
新型コロナウイルス感染拡大が始まってから、1年余り。日本でもやっとワクチン接種が始まりましたが、⼀般市民や労働者世代のワクチン接種には、もう少し時間がかかります。また、ワクチン接種は任意接種ですから、必ずしも全員が接種を受けるとは限りません。
しかし、今回のアンケート結果にもあったように「入職者は全員がワクチン接種を受けること」という条件を設ける企業も、実際には出てくるかもしれません。そうした派遣先企業にも柔軟に対応できるよう、株式会社 平山では、今後も社員教育に、より⼀層力を注いで参ります。

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